読書尚友

A reading room in Nagoya

44 織田長繁「茶道 有楽流教本」

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監修 宗家 織田長繁 編著 佐藤宗玄 昭和56年

生活の楽しみ 今日は茶道。

私は有楽流 うらく流。 織田信長の弟 織田有楽の茶道。東京の有楽町は有楽の茶室があったから有楽町。有楽の数寄屋があったので数寄屋橋。有楽の茶室で今に残るのは国宝如庵。犬山に移築されている。写しが京都にあり大手商社所有、借りることができたはず。如庵内部は明るく斬新近代的。

大名茶で 千利休の侘茶の一世代前のもの。広間の茶、武家の豪放な茶道。

私は家元道場、休会中。仕事が多忙な若いころ、土日を茶会の準備片付けの手伝いをしていると身体がもたないので休会 としました。休会が長すぎて、今では、ナイアガラ流というか、大量の水で茶器を洗い、瞬間湯沸かし器でお湯を用意する簡易な形でやっています。

茶道は作法がうるさい、とされていますが、「有楽流です」と言ってしまえば自由気楽。

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初伝 1 薄茶点前

上記、茶室への入り方。形にうるさく、すぐ田舎者をバカにする茶人はナサケナイのですが、ちょっと心得れば奥ゆかしい物腰になります。

抹茶和菓子はデパートで売っているいいのがおすすめ。有楽流に貧乏趣味はありません。安い抹茶で練習する先生についた人はかわいそう。レッスン料を安く抑える先生のやさしさかな。茶道本部で京都の茶会に全国から集まる先生たちの宿泊を手配したりしましたが、師範の多くは後家さんのおばあ様。夫の死後、女手ひとつで茶道で生きていくのは大変。強い人頑固な人多数。仲の悪い組み合わせもあり、慎重な采配が必要。

茶会はおすすめです。行きましょう。私は裏方でしたが、山奥の茶室へ前日到着。庭のコケはカラカラに乾燥。ホースで水まき。じゃぶじゃぶに。手水の石盤が土ぼこりだらけ。たわし・洗剤で磨きあげ。竹筒のうしろの塩ビ配管を開く。水がしたたる。・・・翌日、しっとりした苔の庭、手水の水面に紅葉がひと葉落ちかかりいい風情。おばあ様たちがしぶい和服で行列。

「御名水」とか言って、ひしゃくの水を少し飲んだりして。

お茶会、有楽流の場合、大赤字。家元の奥様「一番いいお茶買ってきて」「はい」「一力茶屋の向こう」万札をわたされ走る。「ダメよ、古い、変えてもらってきて」「はい」数千円で参加できるなら お茶会はオトクです。