読書尚友

A reading room in Nagoya

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

1 ルソー「社会契約論」Rousseau

桑原武夫 前川貞次郎訳 岩波文庫 昭和29年 今年来年2021 2022年は大事な選挙の年。ルソーは代議制についてどんなことを言っていたか。 Dieses Jahr Nächstes Jahr 2021 2022 ist ein wichtiges Wahljahr. Was sagte Rousseau zum repräsentativen System? 今…

2 フォイエルバッハ「唯心論と唯物論」Feuerbach 포이엘바흐

船山信一訳 岩波文庫 昭和30年 「私は欲する」前津中学1年生、春の英語の授業。先生はミセス マキノ。元気な良い方であった。しかし、その英語には幻滅した。アメリカ英語の発音にがっかり。 地図はマップ と思っていたが ミャップ。Aの発音が下品。 教科書…

3 カント「実践理性批判」Кант «Критика практического разума».

波多野精一 宮本和吉訳 岩波文庫 昭和2年 民族、文化 地域が異なっていても 理性に従ってゆけば一つの道徳は形成できる。人類は共に仲良く過ごすことができる。あなたのやることを、他の人々がやって全体が成り立つようなことをやっていれば。私は若いころ…

4 ショーペンハウエル「哲学入門」Σοπενχάουερ

石井 正訳 角川文庫 昭和29年 私の今の目から見て 最良の哲学入門の書。ニーチェが絶賛。内容は・・ Το καλύτερο εισαγωγικό βιβλίο για τη φιλοσοφία από τη σημερινή μου οπτική γωνία. Ο Νίτσε το επαίνεσε. Περιεχόμενα·· 具体的には・・ 世界は苦悩しつ…

5 レーニン「哲学ノート」列宁《哲学笔记》

松村一人訳 岩波文庫 昭和31年 ノート。ノートの限界と面白さ、自由はある。約半分はヘーゲル「論理学」について。 笔记。 笔记本有限制、乐趣和自由。 大约一半是关于黑格尔的“逻辑”的。 量論をどう読んだかに着目。つまり、民衆運動の量の高まりが質の変化…

6 ベルグソン「創造的進化」برجسون "التطور الإبداعي"

真方敬道訳 岩波書店 昭和29年 どんな哲学体系でもあら捜しはやさしい。肝要なのは、そのなかに身を置くことだ。 ベルグソン「ルクレティウス」序文 老境という砂漠においても ひとは進化しうる。 البحث عن أي نظام فلسفي سهل. الهدف هو أن تضع نفسك فيه. مق…

7 ニーチェ「ツァラトゥストラはこう言った」Nietzsche "Tiel parolis Zarathu diris:"

氷上英廣訳 岩波文庫 1967年 表紙の文章の認識には賛同できない。とにかくキリスト教の神の没落の後、ひとはどう考え、生きるのが良く、美しいのか? Mi malkonsentas kun la rekono de la teksto sur la kovrilo. Ĉiuokaze, post la falo de la kristana di…

8 スピノザ「エチカ」Spinoza  Tagalog

畠中尚志 訳 岩波文庫 昭和26年 幾何学的秩序 というのがおもしろい。それぞれの文節にエネルギーがほどよく分散され、関連づけられている。若い時は読む時に、リズムの良い軽い快感をおぼえたが、今は各文節を薄味/凡庸に感じる。新しい境地をひらく面白み…

9 デカルト「省察」

三木 清 訳 岩波書店 昭和24年 今 一番重要なこと とも思える。というのは・・ 「省察」巻頭 科学者、学者は誰に向かって提言するのか? ということが、現在、曖昧ないし無責任になっているからである。戦時中の京都大学経済学部長、後の京都府知事 蜷川虎三…

10 ダーウィン「種の起原」

八杉竜一訳 岩波書店 昭和38年 第3章 生存闘争 昨今のコロナ騒ぎ。 ダーウィンはすでに1859年には「一つの種が、高度に好適な環境のために、せまい場所で異常にふえると、しばしば伝染病が発生する」と指摘。せまい場所、ということで、距離がとれれば吉。 …

11 ヘーゲル「小論理学」

ヘーゲル「小論理学」松村一人訳 岩波書店 昭和26年 示唆に富んだ書物。具体例を示すなら・・・ まず、108節全文を引用します。 量についての議論。 量は質を規定する。量の変化で質が変わる。素敵な彼女とすれ違っただけの人、3回会った人、100回会った…

12 エピクロス 

「エピクロス 教説と手紙」出隆 岩崎允胤 訳 岩波書店 昭和34年 エピクロスというと、エピキュリアン快楽主義の元祖という看板がついてしまうが、記述は地味でおだやか。ひとつひとつの言葉を静かにたどりたい。「手紙」であり私(一般読者)への言葉ではも…

13 ヘーシオドス「仕事と日」

岩波文庫 1986年 朴訥円満な老人というイメージであったが、文体はタリバン。江戸時代か明治の頑固おやじ風。全体に 壮語と感じる。 長男にすべて相続させ、たゆみなく働け。 「言葉の綾を尽くすより借財を返済し、飢えを防ぐ手立てを考えよ。」小室君ワカッ…

14 「禅の友」(雑誌)

曹洞宗宗務庁「禅の友」2021年12月号通巻868号 昨日明治生まれの伯母の47回忌。住職がくれる高価な雑誌。巻頭の 使得十二時 の文章、素晴らしい。趙州の年齢、謎でした。120歳の長寿との記述、それはあり得ると納得。私も「趙州録」で読んだ文章です。「私は…

15 トマス・アクィナス「神學大全」

大鹿一正 大森正樹 小沢孝 訳「神学大全 17 」創文社 1997年 表装は神學 奥付は神学。全37巻 高田三郎 稲垣良典 山田晶が単独で一冊を訳しているが、なぜか17巻だけ3人がかり。 聖職者は戦争に参加して良いか、はこの17巻。 祝日に戦争をしてよいのか?ガダ…