読書尚友

A reading room in Nagoya

33 桃井かおり「うつむきかげん」

表情につて 第4回

桃井かおりさん

「うつむきかげん」角川文庫 昭和57年

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ソフィア・ローレンよりも表情豊か。大女優?

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ママ 私キレイになれる? 内言語(私の仮説)

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merry  で  natural

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写真撮影 百瀬恒彦

本としては前作の「しあわせづくり」が良いらしい。

本人の言葉としては

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桃井かおりさんの多彩な表情は、正直でやさしい少女が心の中に棲んでいるから。ママとの対話空間での笑顔/表情 と理解。

表情がクルクル変わる少女、というとマンガ「あさりちゃん」。アサちゃんもお母さんのいる空間での表情の諸相かな。

 

表情についてのナゾがひとつとけたかな。父がガダルカナル島からの帰還兵でガダルカナルの戦闘については書籍、映像、見ています。日本軍の造成した飛行場をアメリカ軍に奪われ、一回目の奪還戦、派遣された精鋭部隊は全滅。砂浜に日本軍兵士 死屍累々。みんなやすらかな表情。活字で読むと精鋭であるが、映像的には、若いというより幼い兵士たち。アメリカ軍の記録映像か、ずーと顔を写していく。みんなおだやかでほほ笑んでいるようにみえる。それが私にとってナゾであった。

薮内喜一郎作詞古関裕而作曲「露営の歌」♪ 勝って来るぞと 勇ましく ・・・

4番 思えば今日の たたかいに 朱にそまって にっこりと 笑って死んだ戦友が 天皇陛下万歳と 残した声が 忘らりょか

ガダルカナル派遣の日本軍兵士は笑って死んでいる。ふるさとの母親を思いつつ死んでいったのであろう。表情が豊かな桃井さんのようにお母さんと対話していた、と考えます。聖戦の笑み。