読書尚友

A reading room in Nagoya

24 水原秋櫻子編「俳句 小歳時記」

昨日の歳時記は5冊の大型本で至れり尽くせりで結構であるが。しかし、句会とか、初心者とも言えない私が句を作る時に役立つのは なぜか小型のこの歳時記である。

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王泉書店 1999年

どうして追い詰められた状況で役立つのか。編者は豪華本もポケット版も同じ水原秋櫻子という方。

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そもそも編集方針が初学者向け。

具体的項目で比較してみよう。

烏瓜。からすうり。なぜ烏瓜か。気になる言葉、というのは、今年の歌会始め、眞子様の和歌。

烏瓜その実は冴ゆる朱の色に染まりてゆけり深まる秋に

「小室圭さんとの結婚問題に揺れる秋篠宮家の長女・眞子さまが詠まれた 烏瓜(からすうり)の歌は、ご結婚への強い思いが感じられる。烏瓜は夏に白い花を咲かせ、秋には鮮やかな朱色の果実をつけることが特徴です。秋が深まり烏瓜の実が成熟する頃に、私の恋も成就する……そんな眞子さまの願いが込められているように感じます」(宮内庁関係者)

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女らにかけこみ寺のからすうり  青木綾子

つきあたる森の暗闇からすうり  斎藤道子

なぜかこの小冊子 ピッタリのことがでてくる。

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黒猫がゐる高窓のからす瓜   石原八束

をどりつつたぐられて来る烏瓜 下村梅子

烏瓜すがるすべなく曳かれけり 山口青邨

からすうりを擬人化表現とすると、黒猫は小室さんのおかあさんか。

眞子さんを詠んだ美智子妃の和歌

春の光溢るる野辺柔らかき草生の上にみどり児を置く

それが先日の結婚発表記者会見 すがるすべもなく追い詰められた表情 残念なことである。