田村隆一 編 「日本の名随筆 11 酒 」作品社 1983年
生活の楽しみ 蕎麦の次は酒
随筆集
それぞれ一家言
山口 瞳 ウイスキー ストレートで飲むのがうまいにきまっている。そうでない飲み物はまやかしものだと思われる。
坂口安吾 ちかごろの酒の話 メチルで死人が出るようになったとき・・・大丈夫、オレより先にタケリンがやられるだろう。・・本当に武田麟太郎が仆れてしまった・・
などなど 堀口大学 吉田健一 北杜夫 野坂昭如 小林秀雄 大岡正平 田辺聖子 ・・
飲中八仙歌には 皇帝から呼ばれても飲み続ける李白の姿など描かれている。杜甫自身は 独酌から宴会の酒 長安の高楼から田舎の一杯飲み屋まで 幅広い。格調高くエネルギッシュ。
今 この本をひらいてみて、 酒格という言葉はないにかもしれないが、それぞれの人の酒格の高さを思う。そして、酒は時代を映すとも思う。