読書尚友

A reading room in Nagoya

151  日本文藝家協会編「ベスト・エッセイ」2019

光村図書出版 2019年

久しぶりにこのエッセイ集を手にした。

以前 20年以上前 は 大家、学究、名人などの ていねいな 上質の木綿にさわるような感触の さりげなくも 深く豊かな世界に接することができたような記憶 である。

今回は 都心の100円均一の広く明るい店に迷いこんだような印象を受けた。

どれもピカピカ 短くて軽い。

読後 腰巻の編集委員の言葉 最初の目にした言葉を読み返し、うなずいた。

たしかに「今」であり 「時代の断面」がちりばめられている。

AI社会 そうなんだ 老人の今 そうそう。

ただ 十分な認識とは思えない。わたしは、1941年 太平洋戦争が12月に始まる年の1月 甲子園球場 ジャンプ台を作り 雪を運んできて ジャンプを見物して興がっていた日本人を想起した。後世から見れば 反戦のデモでもした方が良い大事な時期に。

2022年版への提言

時代の断面 のエッセイ  執筆陣は

ウクライナ アフガニスタンの人々 トルコの軍需工場の活況を伝える人 殺されたジャーナリストの妻たち 上海の住人 など 国際化ありたし。