読書尚友

A reading room in Nagoya

52杉浦日向子『うつくしく、やさしく、おろかなり ― 私の惚れた「江戸」』

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筑摩書房 2006年

杉浦日向子さん、ブライスさんに似ている。

「ライフ」大事のブライスさん、「江戸の暮らし」に惚れる杉浦さん。

探求ぶりも似ている。

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江戸のおんな の章

杉浦日向子のこの本も川柳の引用が多い。この章にも、

馬鹿らしい いやよと暗いほうへ逃げ

傾城につねられ親父にはぶたれ

間男が抱くと泣きやむ気の毒さ

上掲文は江戸の美女時代別 4 タイプ。江戸の生活を理解し、暮らしぶりを楽しむためには、7年、10年で変わる美意識への同調が必要。ブライスさんの川柳の本も美意識の時代区分に詳しい。

ブライスさんは生活の詩情としてバッハを聴いたりしますが、日向子さんは、蕎麦を食べたり、でしょうか。

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BNN 1997年 共同編者 ソ連:そば好き連

蕎麦屋72軒を紹介。引用文は 「そば旅行」の勧め 。

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私も蕎麦旅行に憧れます。しかし、現実に長野県に行き、「裏の広場に東京からヘリコプターで来る人もいるそうな・・」の店でも、がっかりすることもあり。杉浦さんは蕎麦好きのお仲間と行って、おいしくしているのでしょうか。多人数で行くとおいしくならない。時間をはずしてひっそり行くといい、とは日向子さんの指摘です。

蕎麦屋は そば がいい。