読書尚友

A reading room in Nagoya

29 加藤周一「読書術」

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岩波書店 2000年 昔読んだ光文社版は1962年 

昨日のサルトル わかった気がしない。読書とは何か わからなくなった気がした。そこで 若き日に読書がわかった気にさせてくれた加藤周一「読書術」をひもとくことにした。しかし、著者、題名が同じでも中身がちがう気がする。・・・凄くなっている。

たとえば、サルトルの読み方、

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サルトルをこじらせているのは、ナチのフランス支配とレジスタンス運動のニガミ。簡単にワカッタとは言えない相手。

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実存主義がわかっていなければサルトルはワカラナイという思い。しかし、加藤周一の上記解説は明快。既存に流通する概念ではなく 自分の触覚から判断。「ノン ノン これは・・・」かっこいいね。自由なんだ。

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「自分を発見するために古典を読む」わたしはそうしてきて、いつも「しかしね・・・」になってしまった。

アメリカ式速読術」上田教授の速読にはかなわない。本屋の立ち読みの天才。

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どれも納得。親切。聡明な方だ。