読書尚友

A reading room in Nagoya

30 サルトル「文学とは何か」

サルトル「文学とは何か」加藤周一 白井健三郎 訳 人文書院 昭和27年

サルトル全集 第九巻

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文学とは何か。

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立場をはっきりさせないと、と言われても、立場を作るために読んでいたし・・・。立場などない私だし・・。

誰のために書かれたか それは思う。能の秘伝とか、読んでよかったのか の思いもあります。サルトルは論題を提示してくれる人。

文学 サルトルは何を書くか 誰のために書くか をテーマとしている。生産者の視点。新聞社の編集者となった友も 新聞は商品と言っていた。ゴーストライターさんも「スペースを文字で埋める それだけ」と言っていた。その人の本は魅力的なテーマをオモシロく書いているようにみえたが、本人は憔悴、やつれ気味。なんか本当の味がなかったな。

読書も本当にいい本に出合うのはムツカシイ。それは何についてもそうであるが・・・今老境で再読すれば、色褪せてみえるのが通例ではあるが ここ十年 はじめから安易な本が本屋に並んでいるのは残念なことである。