読書尚友

A reading room in Nagoya

149  山口つばさ「ブルーピリオド」

講談社 2017年

「青い世界」とは「美の世界」

入口は高校の美術部室のあたりに・・・

美の世界の入口  おばあちゃん先生

椅子も机も 窓枠も、服装も私のころより格段に良くなっている。鉛筆も紙も。
私のころ1960年代三河岡崎の高校では、平屋の木造校舎、木の窓枠、ゆがんで見える窓ガラス。汗と埃まみれの学生服、下駄の先輩もいた。大理石の板の上で粉に油をまぜて絵具を作るのが1年生の仕事。暗い色の絵具がたくさんできた。展覧会で名古屋の高校の作品を見て、絵具の明るい色にびっくりした。売っている高価な絵具を使っているのだ。キャンバスが小さくて気の毒。我々は木枠から組み立て、教室のカーテンを切ってキャンバスを制作。みんな30号以上。

美術部。私のころと同じ。変なヤツが堂々と行き来。同じ悩みを悩んでいる。

ワタシ「美術部 やめます」

顧問 成瀬光男先生「君は美の世界を去るのか」

ワタシ「日曜画家とか・・」

これはブルーピリオドのおばあちゃん先生と八虎の会話と同じである。