渡辺和子「愛をこめて生きる」PHP文庫 1999年
神の近くまで行きたい。グレアム・グリーンは1930年代、革命後、カトリック禁教のメキシコへ旅行。本田哲郎司祭は釜ヶ崎へ。弥次喜多は伊勢へ。
渡辺和子さんのそばに神が立たれたのは御自宅のはずです。二・二六事件、暴徒は教育総監渡辺錠太郎邸を襲う。渡辺総監はテーブルの前にいて逃げなかった。テーブルの下には小さな娘が隠れていた。詳細はわかりません。和子さんは次女、部屋の様子、なりゆき。この件についてご本人が語っているのか・・。母親にもキリスト教系の学校の先生にも反抗的(内心のことと理解)で表情の固い少女はやがて修道女となってゆく。
昭和26年聖心女子大学卒業 昭和31年ノートルダム修道会入会
マザーテレサの友人、で、あの日以降、神は和子さんを見守っている と思われます。
渡辺シスターの教義 : 人間の幸せは、結局、その人の生活の中に愛するものがあるか否か、宝とするものがあるかどうかにかかていると言っても過言ではない。「真の愛とは、誰もが愛せるものを愛することではなく、誰からも顧みられない、価値なきかに思えるものに注がれる愛である」ささやかな幸せは、このような愛を深めてゆくところに存在するものなのである。
ほぼ本田哲郎説と重なり合う。渡辺説の方が広くたおやか。
本稿をきっかけに、岡山の書店に渡辺和子著作集を注文。今週中に入手。詳しくわかるかもしれません。