荒井良雄 編 「R.H.ブライスの人間像 ー俳句と川柳に禅を求めてー」
2006年 北星堂
ブライス どんな人か
「あなたが、ひたすらに求めたものは純粋な魂、美しい自然と芸術でした。」
新木正之助 弔辞 友人代表 (親友)
「Live and let live 共生せよ がブライス禅の世界である。」
ブライス先生から英詩の朗読を教わった。「詩を音読するのを聞けば、その朗読者が天国へ行ける人かどうか分かる」 宗片邦義 学部・大学院で9年間聴講
「私が書いた Easy Poems を持って来なさい。そこから勉強しなければ。その時父には教える気力がなく逐次意味を解釈してもらうことはありませんでしたが、、でも、詩文をまるごと覚えることがどんなに大切か、後になってわかりました。教えないことが父の教えだったのです。」 ブライス・ナナ 次女 病床での対話
「本のことで一つ。たぶん、十二、三歳の頃だったと思うけど、父が廊下ですれ違いに「マクベスやハムレットやリア王を知っているでしょ」という。「うん、読んだことはある」「どう思う、あの人のどこがいけないと思う?」いけないなんて思ってもみなかったから慌てて考えて「うーん、みんな幸せそうじゃなくてかわいそう」「どうして幸せそうじゃないの?」「わからない「「あの人たちにはユーモアがないんですよ。」
ブライス・春海 長女
以上 最短簡潔なブライス論。ブライスは難解という人もいますが・・・
荒井良雄氏は稀な編集の才能があり この本も実によく編集されている。
私のブライス論。
最初の妻との離婚後の苦悩 キリスト教では癒されることはなかった。禅への歩み始め。なぜ後期ブライスは川柳か。シェイクスピアの登場人物よりも川柳に出てくる庶民の方が幸せに生きているから。ブライスはキリスト教・シェイクスピアから 禅と俳句へ そして最後は川柳の世界を逍遥。 Live and let live が川柳だから。